どうも、新しい機器や情報についていけない、小兎です
先日、映画「キネマの神様」をみました
- 主演:沢田研二、菅田将暉
- 監督:山田洋次
- 出演:宮本信子、野田洋次郎(RADWINPS)、永野芽郁、寺島しのぶほか
といった豪華な顔ぶれの映画です
舞台は現代と昭和
沢田研二演じる現代の主役が、青年時代の自分(菅田将暉)を回想するといった内容です
主役の青年時代はいわゆる「あの頃はよかった」と言われるような昭和の時代
携帯もなく、パソコンもなく今のちょうど団塊の世代の人たちが青年のころの風景を描いています
私は思いました
なぜ、今の方が便利な世の中なのに、昭和の風景をみると懐かしく、良き時代と思うのでしょうか
今の団塊の世代の人たちもよく「あの頃はよかった」と言います
それは、今の社会に不満があるからなのでしょうか
昭和の風景
昭和の風景を題材にした映画は人気があります
例えば「Always三丁目の夕日」なんかも昭和の時代を映し出し、それに懐かしさを感じその時代背景に浸る人も多いことでしょう
私もギリ昭和生まれですが、どちらかというと平成の時代で青春を感じてきた世代です
しかし、私でさえもそういった映画背景に心が和むことができます
この昭和の風景というものはなぜ、ここまで人に懐かしさや良かったという思いを残すのでしょう
携帯もなく、テレビは白黒、戦後はラジオしかない家もあったくらい、今と比べれば不便な世の中のはずです
その理由は、もしかしたら今の社会が便利であるものの、生きにくい世の中になってしまったのかもしれません
人間関係、競争社会、時代に追いつけない人たち
こういった「複雑さ」が増えているのかもしれませんね
それに比べ昭和という時代は、今に比べて情報量が少なく人々の行動に制限があり、小さくも豊かな暮らしができていたのかもしれません
そういった、今にない豊かさを求めたく昭和という時代を背景にした映画が好まれたり、また「あの頃はよかった」なんて思われるのかもしれませんね
バブル世代
そういった団塊の世代の人たちが言う「良き時代」から少し先へ進めむとバブル世代になります
私はよく知りませんが、よくテレビでみるディスコで踊ったり、ボディコンという言葉がはやった時代ですよね
本当に景気が良くて、その頃の話を耳すると本当に羨ましく思います
例えば、高卒で土木業に就職した人の話を聞くと
新人の頃、ただつっ立って先輩の仕事をみながら、コーヒーや弁当などを買いに行くだけのパシリに使われるだけでも月手取りで40万ほど給料があったとか
また、キャンプなどで焚き火をする際まず燃えやすい札束を燃やして薪に火をつける人などもいたそうで、それでも余裕でお金が溢れてくる時代だったとか
そんな話を聞きます
中年層からするとこの時代も「あの頃はよかった」となるのでしょう
このバブルの時代と今を比較してみると、現代に足りていないのはお金だと思います
つまり今の不景気に人々は苦しんでいるのです
豊かさにはお金が必要なんですよ
しかし、そう考えると特に裕福でなかった戦後の日本の背景が良かったと言われるのはなぜでしょう
お金以外の豊かさは?
これはあくまでも私の見解ですが、人と人の繋がりが強かったのではないかと思います
今の世の中、家でじっとしていても誰かと繋がることができます
SNS等で誰かと繋がり、わざわざ出向かなくてもスマートフォンやパソコンひとつあれば誰かと関わることができるのです
ただ、そこに繋がり深さはあるのでしょうか
近所付き合いや、家族団欒
こういったものが薄くなってきていることも事実です
そういった、外せない繋がりの深さが薄れていることにもしかしたら満足できないのかもしれません
もちろん人間関係ですので、昔も深いだけに苦労もあったでしょう
それこそ、世間体などを気にする時代でもあったと思います
しかし、顔と顔を付き合わせることが情やなさけ、気遣いが生まれ其れ相応に関係を良い方向にしようと努力してきたはずです
そういった苦労もまた「良かった」と言われるゆえんではないでしょうか
良いものが溢れすぎ
また今の世の中は便利な機能や、情報などが溢れかえっているために、人と比べ、相手よりも良い情報、良い物を持とうとする風習が昔に比べ多くなっているのではないでしょうか
便利な機能の機器、高価なアクセサリー、良き情報の収集
こういったものをいち早く手に入れることに固執しすぎているようにも思えます
もちろん昔から見栄の張り合いなんてものは存在すると思いますが、今が時代の流れが速すぎて少しでも早く、少しでも良いものを求めすぎているのかもしれません
そして、それを持つことが自分の価値であり、使いこなすことが自分の存在意義のようになったのかもしれませんね
昔でいう、テレビがある家とない家の格差のようなものでしょうか
そういったのものがゴロゴロとそこら中に転がっているので、生き急いでいるような世の中なのでしょう
たぶん周りが走り続けるから、自分も走らなければならない
そういった感覚でしょうか
つまり、自分にあった速度で進めないことが苦痛になってくるのかもしれません
競争社会になるのは共通認識のなさ?
では、なぜ周りが走れば、自分の速さも合わせなければならないのでしょう
それは多分、昔と違いカテゴリーの多さだと思います
歌にしろ、本にしろ、表舞台に立つ手段にしろ
いろんなカテゴリーで勝負ができ、その土俵の数が増えていること
さらに、土俵に立たなければ存在価値が見いだせないと感じるからでしょう
例えば、歌です
高齢者施設では大体の人が美空ひばりの歌を歌うことができます
そして、私たちも知っている曲があります
これは、昭和の時代に歌のカテゴリーが少なかったことを意味します
誰もが同じを歌を聴いて、誰もが同じ情報を得る
そして、共通認識でき仲間はずれがいなかったのではないでしょうか
みんなが知っていれば、争う必要ものないのです
我々が高齢者になるころには、高齢者施設ではどんな曲が歌われるのでしょう
ラップ、R&B、J-POP、K-POP、演歌、レゲエ
多分みんなで一緒に歌える曲はなくなるでしょう
そういった、共通認識の薄れが時代をややこしくしている要因の一つかもしれません
今の時代をどう楽しむか
私がおじいちゃんになった時には今の時代を「あの頃はよかった」と言えるんでしょうか
それとも「昔より今のほうが良い」と死ぬことを悔やむのでしょうか
はたまたおじいちゃんになっても、昭和の映像をみて「良い時代に生まれたかったなー」と思っているんでしょうか
やっぱり、自分が生きてきた平成、令和の時代をよかったと思いたいものです
そうするためには、まず現代の良いところも探していかなければなりません
では、今を生きていることでどうのようなメリットがあるのでしょうか
まずは医療の進歩だと思います
今や結核やガンに罹っても不治の病とは言われなくなりました
予防接種もあり、あらゆる病に対して防衛することができるようになっています
そして、機器の発達による情報量の多さや手段の多さです
これは先ほど述べたようにデメリットもありますが、メリットもたくさんあります
例えば、パソコンひとつで仕事ができる
副業もできるし、新しいことにも挑戦できる
昔だと副業といっても内職や仕事の掛け持ちで休日がないなんてこともあったと思います
そういった点がやはり、技術の進歩によるメリットではないでしょうか
そして、世界中の人とつながることができ、いろんな可能性を見出せるようになっています
情報量や技術の進歩によって競争社会となり、自分の存在価値の出し方がわからない反面、自分の才能や力を発揮できる場所や可能性も広がっていることです
そういった、メリットも考えながら、今後の世の中に期待することも今を生きる、そして今の時代が良かったと思うためのポイントなのではないでしょうか
まとめ〜自分の愛せ〜
昭和やバブルなど昔の方が良く見えるのは
不景気であり、深い人の繋がりの欠如、共通認識の薄さ、競争社会による自己肯定感の低さなどがあげられると思います
中には、「携帯電話がないなんてありえない」と思う人も多いでしょうが、それでもまだまだ「あの頃はよかった」と思う人がいるくらい、世の中複雑です
しかし、今の社会や世の中から目をそらして行くわけにはいきません
足並み揃えずとも世の流れを知り、対応し、その中で自分の良さやペースを見出していく必要があると思うのです
そのためには現在の良さをしり、その中で自分を知り、自分の価値というものを他人と比較せずにみれ、そんな人になることだと思います
今はどうしても人と比べられる時代です
いろんな人が活躍する場が多く、そんな人を見ていると自分と比較してしまう
そんな人もいるでしょう
しかし、輝いているひとにも悩みはあるし、表舞台に立っていない人でも皆んな頑張ってとても価値のある人間なのです
自分の価値を考えることなんてしなくていいし、考えるなら今の人生をまっとうしておじいちゃん、おばあちゃんになって自然に死ぬ時がきたら死ぬ3秒前くらいに考えればいいんじゃない
たぶんその時は「なんだかんだ言っても良い人生だった」って思うかもしれません
「あなたらしく生きればいい」
という言葉は好きではないですが(らしさなんて自分でもわからないから)
人と比べることをやめれば良いと思います
そんな簡単ことではないと思いますが
たぶん、「あの頃はよかった」というのは昔を今と比べて、ないものねだりをしているだけなんだと思います
となりの芝は青く見える
そんなところでしょう
今あるものを大事にしてきましょう
そして、あの頃にふけるのは映画や本の中だけでいいですね
なんかいろいろ語ったちゃったけど、よかったかな
映画に影響されて、あーだこーだ書いちゃいました
一番物思いにふけてるのは私だな
ではでは
おやすみ
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